オバマ大統領就任!

オバマ氏が大統領に就任しました!

歴史に残る日ですね!!

今、シカゴでコミュニティ・オーガナイザーとして四苦八苦していた当時のことが書かれた、1994年出版の自伝を読んでいます。

母が白人、父がケニア人留学生、インドネシアとハワイで、中流家庭のある程度恵まれた環境で育った彼は、どこにいてもよそものだったよう。

この本の中には、かつて一世を風靡した「ルーツ」のような憎しみや恨み、情熱の熱いボンゴのリズムは聞こえてきません。
きわめてクール。
そうせざるを得なかったのかもしれません。
黒人の文化の純粋性を強調し、白人社会を糾弾すると、それは母や祖父母を裏切ることになり、白人社会で生きようとすると外見が邪魔をする。

人種や文化の純粋性を追求することは、自尊心の源にならない。と、15年前のオバマ氏は書いています。
「その人の全体性というものは、譲り受けた血統よりももっと繊細ななにかから生まれるものであるはずだ。」
そしてこう続きます。
「(わたしたちは)それぞれ自分が持っている物語の中に、複雑で矛盾に飛んだ生い立ちの中に、全体性を与えてくれる源を見出さなければならないのである。」

とても印象的なエピソードが書かれていました。

ある日、事務所に青い目のカラーコンタクトをつけて現れた市民運動の女性スタッフをみて、非常な違和感を感じたオバマ氏は、数日後彼女を、黒人の女の子たちの出演するミュージカルに連れて行った。

「彼女の踊り、メロディーがない
誰にも言わないで   彼女は踊ってる
ビールの空き缶と屋根瓦の上で」

「誰か、誰でもいいから
黒人の少女の唄を歌って 彼女に気づかせて
自分に気づくように  あなたに気づくように
でも彼女のリズムで歌ってあげて 
優しさ 苦しさ 辛さ
彼女の人生の唄を歌って」

そして登場人物たちはそれぞれの物語を歌い
全体が一つになるまで激しく踊って

一つになった魂は最後に一篇の詩を読む。

「自分の中に神様を見つけた
その神様を愛してる  心から愛してる」

女性スタッフとオバマ氏は見終わった後、言葉もなく、ただ涙を流しハグをして、別れたとだけ書いてありました。

すごいな。
本当の意味で何かをシェアする、分かち合う、ってこういうことなのかもしれない。

寄り添って同じ唄を歌う。
そしてお互いの中に神さまを見る。

それが響きあうということなのかもしれない。

人が出会い、何かを分かち合い
それぞれの人生の中に、全体性を与えてくれる源を見出す。
自分の新しい物語を生きる。
響きあうことによって。

物語は「秩序」と置き換えることもできる。

規模を大きくすると同じことは社会にも言えるだろう。

貧しい社会、貧しい国が不幸か、というと、一概にそうではないから。

問題はそこに秩序、意味、自尊心を支えるだけの物語があるか、住人がそこに全体性に回帰する何かを見出すことができるか。ということなのだ。

どれほど規模が大きくなっても、そこで生きているのは一人ひとりの人間である。
小さなことに笑い怒り、涙し諦め、希望を持ち、失い、といった、たくさんの思いを抱えて生きる人間。

今後どんな展開があるとしても、新しい創造がはじまったこと。それだけは間違いない。

(全てを受け入れることと、全てを手放すことは同じ。という基点には秩序があるということがわかりました。どんな秩序かというのはこれから知ってゆきます・笑)

・マイ・ドリーム   バラク・オバマ自伝(ダイヤモンド社)
by terasumonnmoku | 2009-01-21 10:57 | 読書 | Comments(0)