2013年 10月 02日
京セラ 稲盛会長と、宇宙の愛。
今年も残すところあと2か月!
早いですねえ~w( ̄o ̄)w
みなさま、いかがお過ごしですか?
労災認定が下りて、今日でちょうど一年。
あっという間なような、もう何年も過ぎてしまったかのような、不思議な気分です。
去年の今日は、徳ちゃんくみちゃんたちと「スウィッチ―遺伝子が目覚める瞬間」という村上和雄博士のドキュメンタリー映画を見ていましたが、(その最中に弁護士さんからの電話が入ったので、内容はほとんど覚えていない!)、昨日はまた徳ちゃん、ひろみんと、京セラの稲盛会長の講演会に行ってきました。
どこかでポスターを見かけて以来、ずっと行きたかった講演会です。
テーマは「人は、何のために生きるのか」
ほとんど予備知識なく話を聞いてみると、これはわたしたちが、師匠である大津先生に日ごとに教えを受けている、まさに「真理の話」でした!びっくり(笑)
もともとセラミックスの開発研究をしていた稲盛会長は、若くして京セラを立ち上げ、馴れない経営に苦慮して、東洋哲学に救いを求め、安岡正篤さんの「運命と立命」という本で、「運命を変える因果の法則」というものに出逢います。
それは「善きことを思い、善きことを行えば、運命はよい方向へ変わり、悪いことを思い、悪いことを行えば、運命は悪い方向に変わる」というものでした。
でも現実の厳しさの中、結果がすぐには現れないこともあり、
本を一冊読んだだけでは、腑に落ちない。
そんな時、天文物理学の先生にビックバン理論を聞いたことで、
「この宇宙には、あらゆるものを生成発展させる法則がある」
→宇宙にはすべてのものをいつくしみ、育てていく「愛」あるいは「宇宙の意志」というべきものが充満している→全てのものを愛し、すべてのものに良かれと願うような想念を抱いたときに、宇宙の波長と合い、人生が好転していく。
という結論に達し、納得を得ることができたのだそうです。
すごいな。
ビッグバンから、宇宙の愛や意志に飛ぶのは、ずいぶん飛躍がある気がするし、
もともと理系の研究者だった稲盛会長が、すんなりそこに行けてしまうところがすごいです。
ホーキング博士、宇宙を語る―を読んだ夫が
「ホーキング博士、神って書いてるよ!」と驚愕していたことを思い出すと、
研究者の方には特に、この辺は難しいのではないでしょうか。
稲盛会長は「神」という言葉を使ってはいらっしゃいませんが、個人的にはこの宇宙の法則性のようなものの、いろいろなあらわれを、古くから人類は「神」と呼んでいたのではないかと思う。
夫が悩んでいた時、彼のお母さんが「あの子に必要なのは宗教なのよ」
とおっしゃっていましたが、それは本当だったのだと思います。
ただ、既成の宗教は、あまりにも限定的、排他的で、今の時代、もう実用には向かない印象がある。
彼もいろいろ考えていたらしく、亡くなる少し前にはニーチェなどを読んでいましたが、
わたしがツアラトストラを読んでざっくりと理解した限りでは、
既成の宗教概念を打破し、人間の内なる神性の顕現を望み、
超人説を唱えた彼の論理は
「神は死んだ」という、あの余りに有名なフレーズのせいで誤解され、
まったく理解されないまま現在に至っているような気がする。
考えてみれば人間も惑星や、原子や、素粒子などと同じように
宇宙の生成物のひとつであるわけで、そうであるからには、宇宙の法則性に従うのが自然です。
神をわざわざ地球に限定し、しばりつけておくことはない。
この辺は、天動説と地動説の関係に近いかもしれません(^○^)
そこから、「善きことを思い、善き行動を行えば、宇宙の法則に合致して、運命は良い方向に開かれる」
というところに戻ってこられる稲盛会長が、すばらしい。
そして、また実践によって、京セラやKDDIを大きな企業に育て上げ、
日航を再生するような結果をだしてしまうところが、またすごい。
「幸運も不運も、学びのための試練だ。なぜなら、幸運には人を慢心させる危険があるから。」
と語る稲盛会長ご自身に、
偉ぶったところがまるでないところが、すてきです。
「本来、世の中に不幸な人はいないように、自然はできている。」
ほんとにそうなんだろうな。
受験にも失敗、肺結核で死にかけ、大学卒業後は、就活にも失敗して、ようやく入った会社が給料遅配、新卒が続々と辞めるブラック企業。
そこで現実から逃避するように研究室に寝泊まりし、
自炊してセラミック素材の研究に熱中、新素材を開発したところから、
援助を受けて京セラがはじまった。
とおっしゃる稲盛会長のお話を聞いて、
夫が、もしあの状況を生き延びられたら、どれだけすごいことができたんだろう。と泣きたくなりました。
「とうさんは、どうしてもっと自分を大事にしなかったんだろう。
もっとやりたいことが、いっぱいできただろうに」
亡くなった後で、とうもろこしがぽそりと言っていました。
だからこそ、今を生きているみなさんに、生き延びてほしいと思うのです。
わたしたちは、ひとりひとりが、広大な宇宙と同じものでできています。
誰にでも、すばらしい可能性が満ちています。
いつでも、ここから、また新しくはじめられるのです。