2015年 09月 19日
美しいということ。
昔、あれほど好きだった小説が読めなくなった。
毎日、生々しい人間ドラマに接していると
つくりものが色あせて見える。
残酷な世界。
そんななかにも
たくさんの美しい出来事がある。
たとえば希望の会で、お父さんを過労死でなくした子供たちのために
やはり息子さんを過労死で亡くしたお父さんが
丁寧に編集した、笑顔いっぱいの
感動的な海水浴のDVDを作ってくれたり。
壮絶なDVから逃れ、傷だらけになりながらも
身を落とすこともなく、過酷な労働に耐えながら
自分の力で必死で生きようとする10代の子どもと
それを支えようとする、何人もの大人に接したり。
自分のためには怒れず
どんな扱いをされても、ただ死にたくなるだけだった女の子が、
恋人のためにはじめて怒る姿を見て
泣きそうになったり。
それでも、そんなことは
ない方がいいと思うことも多いけど
もしかすると、美しさって
そもそもそういうものなのかもしれない。
と、このタモリの言葉に思う。