イン・ザ・プール

何もする気持ちにならないので、本を読んでいます。

でも、4年くらい深刻な問題でいつも頭がいっぱいで、
新しい小説を読むことも、新しいドラマや映画を見ることもほぼなかった事を思うと
ずいぶん元気になったし、楽になりました。

というわけでこの「イン・ザ・プール」
マザコンで注射フェチで下劣で、それでいて憎めない精神科医伊良部と
性格の暗い、露出狂の看護師のいる伊良部総合病院の神経科にやってくる
パニック障害、被害妄想、その他神経症の患者たちのショートストーリをまとめたものです。

著者の奥田英朗さんは、この伊良部を主人公にした二作目の「空中ブランコ」で直木賞受賞。

とんでも医師の伊良部は、患者に神経症が気になるなら
ヤクザの車に当て逃げして逃げるといい。
など、とんでもないアドバイスをするのですが
それがあまりにばかばかしくて、笑ってしまう。

でも、確かに生命の危機のなかで
神経症的こだわりを発揮するのは難しく、
そういう意味で、伊良部が患者に勧める
とんでも行動療法は
意味があるのかもしれません・笑。

ほとんどの精神病が、病院ではめったに治らない事を思うと
こういう医師が存在してもいいような気さえしてきます。
一種のホメオスタシスとして。

患者がある程度快方に向かっていくのは
伊良部が、恥ずかしげもなく、そして自分を守ろうともせず
無防備に自分をさらけ出しているせいなのかもしれない。
そういう人がもし存在したら、それこそ貴重です。
なぜって、思い切りばかにできるし、自分を見せられるから。

みんなほんとうは、伊良部のように、あたかも5歳児のこどものように
振舞っていたいのではないのかな。
まあ男性としては好かれないと思うけど、人としてはそれはそれで魅力的だし
じゅうぶんありだと私は思うのですが。

それにしても、この強迫神経症(火の元を点検し続ける)とか
怒りを押さえつけて別のところに症状が出る。
などはいかにも誰にでも?起こりそうで
日常と非日常は紙一重ですね。

自分がそうなりそうになったら
伊良部医師をお手本に、なるべくくだらない毎日を送りたいと思います。


それにしてもおもしろかった!
あまりにもおもしろかったので、さっそく続編を注文してしまいました(๑'ᴗ'๑)
届くのが楽しみです♪゜・*:.。. .。.:*・♪

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by terasumonnmoku | 2016-01-14 22:39 | 読書 | Comments(0)

生きる意味が見つからないなら、自分で創って育てちゃおう!というブログです。やっていることはさまざまですが、常に生きることに向かっています。

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