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artandlove☆もんもく日記2

いのちの尊さと、美しさと、はかなさについて。

3月11日の翌日、

希望の会の例会が、20名ちかくの参加者に恵まれ、今月も無事終わりました。


今日はおひとりの労災認定が決まり、

副代表のお誕生日も重なって、みんなで喜びあいました。


今回労災認定を獲得した、三歳の女の子、りーちゃん(仮名です)のお父さんは、

大手企業の下請けの会社で働いていて、朝の6時から上司に呼び出され

お茶くみをさせられていました。

全社的にそういう慣習があったそうです。


昨年転勤で仙台にきて、6人の仕事を2人でさせられるようになり、

移動後わずか三か月で追い詰められていきました。

急激に悪化する精神状態の中で

お父さんは必死に帰宅時間と仕事の内容の記録を残し、

亡くなる3日前にはメンタルクリニックを受診していました。


たくさんの証拠が、労働基準監督官を動かし、

全労災申請数のわずか3割ほどにとどまっている、労災認定を獲得することとなりました。


労働基準監督署に行ったとき

仕事中の職員さんがみんなで総立ちになって

りーちゃんに笑顔を送っていたそうです。


労災申請の増加に労働基準監督署の職員数が追い付かず

残念ながら、すべてのケースが詳しく調べられているわけではありません。

生活保護と同じように、窓口に行っても書類を渡してもらえなかったり、いろいろなことが起っているのですが

りーちゃんのお父さんの家族への愛が皆さんを動かし

今回の認定につながりました。

担当の監督官は、自ら亡くなったご主人の転勤前の関東の職場に足を運び

詳細に事情聴取を行ってくれたそうです。


りーちゃんのために、ほんとうは生きていてほしかった。

誰よりご本人がそう思っていたことでしょう。

けれども自分の身に起こった急激な変化に

どうすることもできなかったのだと思います。

どこかで終わりを思いながら、辞めることも、休むことも

誰かに相談することもできないまま、

家族にも告げず仕事の記録をつけ続けました。


いのちの尊さと、美しさと、はかなさについて。_c0195362_19195703.jpeg

そんな衝撃の死から少しだけ時間がたって、

昨年出会ったときには、泣いてばかりだったりーちゃんのお母さんの表情にも

すこし生気が戻り、みんなで、二人の無事と認定獲得と、りーちゃんの成長を

心から喜びあいました。


りーちゃんは、遊びに来てくれた6さいのお姉さんと一緒に

副代表におりがみで、お誕生日プレゼントを作ってくれました。


それを見ていた別の遺族の方が、「わたしはなにもできなくて」と

残念そうにぽそっとおっしゃっていました。

その方もまだ幼いお子さんを何人も抱え、ご自身が生きるだけでも大変なのに

すごい。


こうした活動をしていると、人の美しさと思いの深さに心を打たれます。

できればたいせつなひと、大切な命を失う前に

みんなに気付いてほしい。


最初から死ぬつもりの人はいないし

失われてよいいのちはありません。

生はふとした瞬間に、死に代わってしまう。

永遠だけど、かたちとしては、とてもはかないものです。


だからこそ、月に一度、こうして近況をあたためあえることを、
とてもありがたく思っています。


今日は、会を支援し、日々ハードな相談を受けている弁護士の土井先生も

「はたらくひとの命と健康を守る全国センター宮城支部」の芳賀さんも

とてもうれしそうでした(๑'ᴗ'๑)

よかった。



次回は4月9日。こちらもどうよろしくお願いします!


いのちの尊さと、美しさと、はかなさについて。_c0195362_19214090.jpeg


by terasumonnmoku | 2016-03-13 19:19 | 希望の会 | Comments(0)

スピリチュアルアーティスト/セラピスト/時々社会活動 前過労死等防止対策推進委員。勝手に自死防止活動推進中。スピリチュアルとリアルをアートで融合し、人の繋がりの力で新しい世界の創造を目指しています。

by terasumonnmoku