5月の本 幸せになる勇気

22.幸せになる勇気 ー自己啓発の源流アドラーの教えⅡ 岸見一夫 古賀史健

大ベストセラー「嫌われる勇気」の続編。
個人的には「嫌われる勇気」より好き。

自身が病気で死にかけたこと、弟さんの死をきっかけに医師を志したアドラーは
精神科の医師として第一次世界大戦に従軍。
人を救うために志した医師の仕事を、
傷ついた兵士を戦地に送り返すために治療するという矛盾の中で
フロイトは「タナトス」「死への欲求」を考え、
アドラーは「共同体感覚」を提唱し、人生を前進させ未来を変えることを目標にした
アドラー心理学を開いた。

「個性は相対的なものではなく、絶対的なもの」
「尊敬=信頼であり、尊敬とはその人そのものであることに価値を置くこと」

世界を平和にしたければ、まず自分、そして目の前の人を信頼すること。
という数々の名言に、深く頷く。

「人を救うことで、自分が救われようとするメサイヤコンプレックス」に陥っている人を
ほんとうによく見る。
実際は自分を救えない限り、人の役に立つことはできないのであって、
この辺をアドラーは「自立の問題」といっている。

身体的に未成熟な状態で生まれた赤ちゃんは
自分の弱さを武器に、生き残りを図らなければならない、
自己中心的な存在である。

単に成長するだけでなく
他者を愛することによってのみ
われわれは自己中心性から解放され、
自立をなしえ、共同体感覚にたどり着く。

共同体感覚とは、精神世界的に言えば「すべてはひとつ」という感覚であり
アドラーによると、人間集団のみならず、宇宙をも含む広大な概念だったらしい。

この本の結論は、人間として生きている以上別れは不可避であり
わたしたちは人と最良の別れをするために生きる。
そうで、そういえば自分もそうかもしれないと思う。

人を愛するといっても
それは愛されることを望むのではなく
もっと深く本質的な
その人の存在そのものを喜ぶ的なニュアンスがあり
それはなかなか言葉では伝えにくいけど
そういう愛が、すべてに波及していくということは
理解できる。

この本は、教員になった「嫌われる勇気」の若者が
教育論を哲人に問う。
という形式をとっているが
教員であるということは、あんまり関係ないかもしれない。
それはアドラーの職業観にも直結した考え方で
その辺に興味のあるかたは是非この本を読んでください(๑'ᴗ'๑)






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by terasumonnmoku | 2016-05-19 22:24 | 読書 | Comments(0)