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artandlove☆もんもく日記2

ブレスト要塞〜戦争に負けるということ。

ズブリョノックの施設長のご招待で、
アースアイデンティティプロジェクトの河原会長ご夫妻、東出ご夫妻とともに

ブレスト視察に行ってきました。
(昨日の療養施設はその一部)

ミンスクから4時間のブレストは
ポーランドとの国の境にある街です。
ワルシャワーブレストーミンスクをつなぐ大きな幹線道路は、まっすぐにモスクワまで続く交通の要所。

そのため、事あるごとに戦争に巻き込まれてきました。

ここには現在も、
重要な軍事諸点が点在しています。

歴史的建造物として
この、「ブレスト要塞」は超有名。

ブレスト要塞〜戦争に負けるということ。_c0195362_15134171.jpg


第二次世界大戦の折、ヒットラーに攻め込まれたソ連軍が(もちろん、ベラルーシ人を含む)味方の援軍を待ちながらも見捨てられ、2ヶ月籠城した後に全滅した場所です。

日本でいうと、
沖縄のような場所にあたるでしょう。

日本では、現在もなお、沖縄が見捨てられているのとは対照的に、ベラルーシの人々はここを大変誇りにしており、

今も年一度、遺族の子孫が亡くなった家族の写真を持ち寄り、大規模な慰霊の会を行っているそうです。



戦争で亡くなった人々が、誇りを持って
大切にされている場所。

を、わたしは初めて見ました。

ここには総理大臣の名前入りの
まんじゅうの販売もなく
金ぴかのお土産品もない。

死者の葬いの施設です。
厳粛で尊厳に充ちている。
なのに、なぜか雰囲気が軽やか。

空気は澄み、暑かったけれども
風は爽やかに吹き過ぎています。

まるで失われたいのちが
平和を祈るともしびとして生まれ変わり、
ふたたび煌々とあたりをてらしなが
輝いているようでした。



第二次世界大戦で国が、
負けなかったから、そうなのでしょうか?

それにしては戦争で死んだ数が多すぎる。

一説によるとあの戦争で
ベラルーシ人の四人に一人が死んだらしい。
ヒットラーはユダヤ人だけでなく、
ベラルーシ人もアウシュビッツに送っていました。

ズブリョノックのみんなの笑顔とハグは
そういうつらい思いを
したからこそ、なのかもしれない。

ベラルーシで羨ましく思うのは
素朴で、健全な愛国心です。
それを臆面もなく
表現できるところ。

わたしはどちらかというと
リベラルな考え方をする人間ですが、

それでも、自分の国の国歌を歌うだけで
変な雰囲気になるという
今の日本の現状は
受け入れがたい。

爽やかに、自分たちを誇りたい。

それをするためには
みんなで一度、きっちり、
戦争に負けるということを
しなければいけないのではないだろうか。

負けを認めれば
こだわりを手放せる。

過去を否認すると
過去に縛られ、
現在を生きることができません。

それは国も個人も、同じ。

第二次世界大戦は、日本では、まだ
終わっていないのかもしれない。



ブレスト要塞〜戦争に負けるということ。_c0195362_15144011.jpg

ブレスト要塞に感動した後は、皆さんのご厚意で
またごはんでした。。。。

要塞の一部を、改築したレストランです。


それにしても、おもてなし=ごはん
って、結構辛い(;_;)


でも、多忙な中丸一日かけて
お付き合いいただいた、ベラルーシの方々の暖かさが嬉しくて

がんばって、食べました。

中に入ればいろいろあるのでしょうが
ベラルーシ、
ひとがすばらしかった(;_;)


ブレスト要塞〜戦争に負けるということ。_c0195362_13570745.jpg


これは午後9時半。ブレストからの帰り際に見た夕暮れです。
静かにしみじみと、感謝があふれました。

by terasumonnmoku | 2017-08-04 15:17 | | Comments(0)

スピリチュアルアーティスト/セラピスト/時々社会活動 前過労死等防止対策推進委員。勝手に自死防止活動推進中。スピリチュアルとリアルをアートで融合し、人の繋がりの力で新しい世界の創造を目指しています。

by terasumonnmoku