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artandlove☆もんもく日記2

映画3.リゴレット〜ロイヤルオペラシーズン2018

*Rigoletto

椿姫』『イル・トロヴァトーレ』と並ぶ
ヴェルディの中期三大傑作の一つ。
1851年3月ヴェネツィア・フェニーチェ歌劇場で初演。原作は、実在のフランス王 
フランソワ一世の放蕩を告発した、
文豪ヴィクトール・ユーゴーの戯曲『王は愉しむ』

タイトルのリゴレットは、
主役の好色なマントヴァ公爵に使える、
道化師の名前である。

リゴレットは妻を亡くし、残された1人娘を溺愛。
貴族たちの娘や妻に陵辱を繰り返す、
とんでもない公爵に媚びへつらいながらも、
自分の清らかな娘を密かに匿い、
大切に守り育てていた。

しかし、ある日公爵と仲間の貴族たちに
娘の存在がばれてしまう。

娘を守りたいリゴレットと、
彼女を誘惑する公爵。
娘は父に気兼ねしながらも、公爵に惹かれ
貞節を奪われて、
騙されていたことを知る。

ことの成り行きを知り
復讐を誓う父から
愛しい恋人の命を守るため
娘は身を投げ出す。

そして可哀想な彼女は
リゴレットの腕の中で死んでしまう。


悲劇だ。


しかもディヴィット・マクヴィカーによる演出は、強姦や暴力も示唆する大人向けのもので(あらかじめそう言う演出である旨クレジットされる)、めちやリアル。

怖いほど真に迫って感じられた。



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リゴレットの立場のひと
巷に多いのではないか。
ダメだと知って公文書偽造する公務員。
例えて言うと、今日証人喚問に呼び出された
佐川さん、みたいな人もそう。

自分の信義をまげ
立場を危うくしながら
嘘を高らかに叫ぶ、
引き裂かれた人。

やってることが最悪なマントヴァ公爵は
罪悪感ゼロなので
意外と自身は酷い目に合わないし
苦しむこともない。




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佐川さんがそうかどうかは別として
罪そのものではなく
その人の持つ罪悪感が、人を苦しめる。

苦しむ人は
純粋だから、心が美しいから
苦しむのだ。

全ての苦しんでいる人
心の美しい人たちにエールを送るように

ヴェルデイの美しい旋律が
全編を通して響いていた(^-^)

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*ロイヤルオペラハウスは、ロンドンのコヴエント・ガーデンにある名門歌劇場。
ロイヤルオペラと、ロイヤルバレエの本拠地。
ロイヤルオペラは音楽監督アントニオ・パッパーノ率いる世界を代表するオペラ・カンパニーの1つで、チャールズ皇太子がパトロンを務めている。


by terasumonnmoku | 2018-03-27 20:49 | 映画 | Comments(0)

スピリチュアルアーティスト/セラピスト/時々社会活動 前過労死等防止対策推進委員。勝手に自死防止活動推進中。スピリチュアルとリアルをアートで融合し、人の繋がりの力で新しい世界の創造を目指しています。

by terasumonnmoku