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映画 6.新宿スワン

6.新宿スワン

2015.日本 園子温 監督 

綾野剛 山田直之 沢尻エリカ 

139min


「愛のむき出し」があまりにもおもしろく
それから園子温監督に注目している。

今回は舞台が、わたしの大好きな歌舞伎町。
見逃せません・笑。

新宿スワンは、同名のコミックが原作。
歌舞伎町のスカウトが主人公の漫画です。
原作者がスカウト上がりなので
ほんと、リアリティがある。

スカウトが店に属するのではなく
会社集団だって初めて知りました。
世の中知らないことが多い。


愛のむき出し、
では満島ひかりがブレイクしたように
園子温監督は、
女性を撮るのがすごくうまい。
今回は山田優と沢尻エリカが
めちゃくちゃ魅力的に撮られていた。

特に沢尻エリカがいい。


純粋で、はかなげ。
そして愚かな
風俗嬢アゲハを
美しくリアルに演じている。

このひとは強い女を演じようとすると
とたんに変になってしまうけど


驚くほどの純粋さとか
おしんのように耐える、とか、
一転してそれが崩れ、
どうしようもなくだめになってしまう
ところとかを

とっても魅力的に
見せることができる。

あんまり個が立った役より
男が願う女性像みたいな
没個性的な感じが似合う。

稀有な才能だけど、
たぶん、本人はそれ
あんまりいいと
思ってないんだろういなあ。

それにしても夜の世界が
あまりにも男尊女卑で
びっくりした。
男尊女卑であっても
使いでがないと
男も簡単に殺されてしまう。

だから見ようによっては
商品価値がある女のほうがいいとも言えて

結局どっちもどっちなのかもしれない。

そういう欲望に満ちた
無邪気な世界を
大変面白く見せてくれる映画でした。
2も見たい!





新宿スワン公式サイト



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なぜか新宿にいるよん。

by terasumonnmoku | 2017-05-19 21:00 | 映画 | Comments(0)

5.人生フルーツ

素敵な映画を見ました。

風と雑木林と、
ある日本人の建築家夫婦の物語です。
2人はちょうど合わせて177歳。

ゆっくりと、ゆっくりと
時を紡いでいく暮らし。


もと東海テレビ制作のドキュメンタリー作品。文化庁芸術祭平成28年ドキュメンタリー大賞を受賞しています。



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日本住宅公団のエースとして都市計画に携わって来た主人公の修一さんは、

1960年代、風の通り道となる雑木林を残し、自然との共生を目指したニュータウンを計画しました。


けれど、時代はそれを許さず、完成したのは理想とはほど遠い無機質な大規模団地。


修一さんは、それまでの仕事から距離を置き、
自ら手がけたニュータウンに土地を買い、家を建て、雑木林を育てはじめました

望んだことを
あきらめない暮らし。

誰にでも出来ることでは
ないかもしれない。

けれど

その暮らしの
なんと美しいことでしょう。

ターシャ・テューダーをたどらなくても
日本中どこにでもある


無機質で味気ない「ニュータウン」の陰に
こういう人がいたのだと思うだけで
勇気が湧いて来る。

コツコツコツコツ
できることは自分でやる。

老夫妻がたんたんと
二人で行う家事のひとつひとつが
なんと楽しそうなことでしょう。

>むかし、ある建築家が言いました。
家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない。

冒頭で引用される、コルビジェの言葉です。
あの、都会的なコルビジェがこんなことを言ったこと自体驚きですが、

畑に植えられた作物や
水盤につけられた

「小鳥用水盤 ご自由にどうぞ!」
とか

作物につけられた
「春をお楽しみに」とか、

竹に掛けられた
「はるこさん、夏の流しそうめん用」
とかいう

手作りの黄色い立札に
刻まれた言葉に

暖かく優しい愛を感じる。

孫のため、次の世代のために
枯葉で豊かな土壌を作り
つないでいこうという姿勢が美しくて


涙があふれる。

フォーラムで5月12日あたりまでは、
見られるようです。
1日1度の上映で、時間も日によって違うようなので要確認ですが、

豊かな、本当の暮らしを
みんなで共有できたらうれしいな。

絶賛おすすめ中です




上映情報はこちら

5.人生フルーツ

主演
津端修一
津端英子


監督 伏原健之
ナレーション 樹木希林
2016.日本・90min



by terasumonnmoku | 2017-05-04 19:10 | 映画

4.幸せなひとりぼっち

スウェーデンで国民の
5人に一人が見たという、
史上三位の記録的大ヒット映画。

最愛の妻に先立たれ
天涯孤独となって
世の中とうまくいかず、
妻の後を追おうとするたびに失敗する

「死ぬのが下手」
な不機嫌じいさんと、

ペルシャから来た移民の隣人との
ハートウォーミングな交流の物語。

(迫りくる1人暮らしに向けて、
心の準備中です)


頑固で偏屈。
そしてごりごりの「保守」のじいさんが
自分自身は変化することなく、
「ゲイ」を「ゲイ」のまま、
「ペルシャの移民」を「移民」のまま、
「尊重」し続ける姿に
大きな感銘を受けた。

特に運転が苦手で落ち込む移民の隣人を

「たった一人でペルシャから来て、
甲斐性なしのだんなと結婚し
二回も出産した。運転ぐらい
なんでもなくできるはずだ」
と励ますシーンに、涙する。

爺さんは保守だけど、差別主義者ではない。
人としての品格の問題かもしれない。

オーヴェは、世界に対して、
自分とは別の文化や価値観に対して
心を閉ざしているわけではない。

ごりごりの「保守」だって
「移民」や「LGBT」と同じような
カテゴライズの一ジャンルに過ぎず、

あえて互いを変える必要はない。
違うなら
違うままであゆみよればいい。

それって、世界のあたらしい「希望」
だったりもする。

4.幸せなひとりぼっち
ハンネス・ホルム監督・脚本 
ロルフ・ラスゴード
2015年スウェーデン 116MIN 
仙台フォーラム


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by terasumonnmoku | 2017-02-24 22:55 | 映画 | Comments(0)

映画「プラネタリ―」上映会&ダイアログに参加しました。

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もと宇宙飛行士、詩人、哲学者、経済学者、環境活動家、僧侶、先住民族など30人のインタビューを切り取って編集された、詩のような映画です。




極めて感度の高いエンパスとして
わたしはもともと、地球自体を、
一つの生命、もう一人の自分自身
のように感じていたのですが、

この映画を見て、
これからはなかまが
いっぱい
増えていくのだと思いました。


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人類は否応なく
地球というシステムの一部。

自分たちが生き残るために
ここに生命のための
豊かな環境を作るしかない。

「わたしたちは生命の進化の過程の一部。
それが一千億の銀河の中で開かれている」

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カギになるのが「瞑想」です。

瞑想によってわたしたちは
「自己」を拡大し
地球や、宇宙とのつながりを取り戻し、
分離や、分断、激しい消費活動
絶え間ない物質への欲望を満足させることで
満たされてゆくという幻想を、打ち破っていく。


見終わったあとで、

・日常生活の中で私が地球のために出来ることは・・

などなど、細かい設問に分けて
映画に受けた感覚を
日常のことばに落としていきます。

この感覚を
日々の暮らしに生かせるように。

みんなで同じものをシェアすることの豊かさを
味わいました。

映画の中でもしきりに語られていた

「つながる」


ということ。


「つながるーとは与える事であり、
与え合う事でもある。

震災を経験したものとして
そのつながりのちからを
他の地域の人に
伝えていけると思いました」

という感想を話してくれた人がいました。

わたしたちには
震災を経験したからこそ
できることがある。


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それにしても宇宙から見る地球の
うつくしかったこと。


この美に
自分を捧げて生きていく。

と、最後に語ったジョアンナ・メイシ―の
言葉が
まるで自分の魂の奥から
響いてくるようだった。

深く、美しい時間を有難う。

3.プラネタリ― 
2015年・アメリカ製作 80MIN
Guy Reid, Steve Watts Kennedy Directors(監督)
Brian Swimme(宇宙論学者)Charles Eisenstein(経済学者)
Joanna Macy(環境哲学者)チベット僧、探検家、人類学者などなど。



by terasumonnmoku | 2017-02-12 22:07 | 映画 | Comments(0)

2.この世界の片隅に

見てきました(๑'ᴗ'๑)


<この世界の片隅に>

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よかった(´;ω;`)

めちゃくちゃよかった(´;ω;`)

きれいだったし、
みんながあまりにもばかだったし、
それでいて、一人一人の人生が
ちゃんと立っていて
それぞれが存在として
かっこよかった(´;ω;`)


登場人物に戦争に対する
意見というものがない。
その辺の語られなさ具合が
すごい。
(もちろん、あえてなのだろうけど)

でも、憲兵からの疑念と叱責を
静かに耐え、危機が去ってから
大笑いするなど、
健全でアヴァンギャルドな市民感覚が
随所にちりばめられていて

表面的な従順さと
いい対比をなしている。


そのほかには、
人物も、背景もコトリンゴの音楽も
ノンちゃんの浮遊感のある声も
見事にはまっていた。
原作が相当いいんだと思う。
この映画を作ることのできる喜びが
画面からしみじみと伝わってきた。

(特に「悲しくてやりきれない」のふわふわした感じが
この映画にぴったりすぎる(´;ω;`))

この映画はクラウドファンディングで作られ、ラストに資金を提供した人の名前が
延々と出てきた。
そこにまた感動してしまった。

本当に作りたいものを
本当に作りたい人が創る。
まともにメディアに載らなくても
口コミで話題は広がり
興行的にちゃんと成功して
どんどん人が集まってくる。

大手メディアとか、配給会社とか
マスの力がもしかしたら
どんどんなくなってきているのかもしれない。

見終わった後の会場は
すすり泣きの声も聞こえたけど
決してよどんではいなくて

そこになぞの
「一体感」のようなものが漂っていた。

いろいろあるけど
こんなふうにして
僕ら、いきていくんだよね。

みたいな。

いい意味での「ふつう」を
大事にしていきたいな。


みたいな。

なにかとても
あたたかいもの。

それにしてもよかった。
特に義理の姉と主人公のすずが
和解するところ。
そして、ラストにとにかく感動した(´;ω;`)

死があるのが当たり前で
それを乗り越えるのも当たり前で、

家族ってなにがあっても
どんなふうにでも
きっと
再生していけるんだ。

と、思った。





2.この世界の片隅に

片渕須直 監督・脚本(アニメ作品)
のん/細谷佳正/稲葉菜月/~声
120MIN 東京テアトル2016 










by terasumonnmoku | 2017-01-14 20:16 | 映画 | Comments(0)

仙台フォーラムではじめての
「コロンビア映画」を見てきました(๑'ᴗ'๑)

監督は、アメリカVARIETY誌にて、
2016年に注目すべき監督10人に選ばれるなど
近年世界的な注目を集めている
コロンビアの俊英 シーロ・ゲーラ。
本作も数々の映画祭で極めて高い評価を
受けています。

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モノクロなのに色彩豊か。
圧倒的な映像美に包まれる
2時間でした。
長さが、全く気にならないのです。


数十年の時をまたいだ過去と現在との、
交錯する二つの時間軸の中で

失われた記憶と
失われた文明の輝きが
侵略と略奪の残酷さの合間から
メビュウスの輪のように現前化される。

呪術と自然、アマゾンとの共存。
神話と夢の物語の世界に
丸ごと引き込まれる。

カルロス・カスタネダの
「ドンファンの教え」シリーズや
レヴィ・ストロースの
「悲しき熱帯」の世界です。


主人公のひとり、
先住民族の生き残りのカラマカテの圧倒的な存在感と、

かれが部族の誇りだった
特別な効能を持つヤクルナの
美しい大きな木に
自ら火を放って燃やしてしまうところが

まるで三島由紀夫の
<金閣寺>の炎上シーンを見るよう。

(薬物を摂取しないと
神様に逢えないっていうのは
何かと面倒だよね。
とは思ったものの、)

ラストの実在の人類学者が
そのマジックマッシュルーム的なものを摂取して

宇宙そのものである神に
会いに行くシーンは
まさに圧巻でした。


「君の名は」はアニメでしたが、
こうした映像の圧倒的な美しさで
失われた世界を紡ぎ
今によみがえらせるって
もしかして地球的な流れなのかも!
と、こじつけてみる・笑。

地味ですが、見て損はない映画です。
あっという間に終わってしまいそうなので
機会があればぜひ!

1.彷徨える河  2015年コロンビア 
124MIN シーロ・ゲーラ監督 
ヤン・ベイヴート、アントニオ・ボリバル・サルバドール
   
仙台フォーラム(上映は1月13日まで)

by terasumonnmoku | 2017-01-04 21:51 | 映画 | Comments(0)

新海誠 監督・脚本 アニメーション作品 声)神木隆之介 ほか  107MIN  2016.8.26公開 東宝シネマズ

見たことがないほど、風景描写のきれいなアニメ作品。
繊細で、吸い込まれそうな描写のかずかずに見とれる。

田舎の少女と、都会の少年が夢の中で入れ替わる。
そして事件が起こり、時間を超えた旅が始まる。

入れ替わった二人が見る、それぞれの地元の風景の美しさに
二人の感情の動きが、自然に溶け込んでいる。

画面の並々ならぬ透明感が不思議で
新海監督のことをいろいろ見ていたら、
レイ・ブラッドベリが好きと書かれたものがあって納得。

ブラッドベリの世界観との違いは、
主人公たちの感情が、周りの世界を通じて自然に流れている。
というところ。

ブラッドベリは感情の流れを、意図的に切るようなれ書き方をする。
自然にフェイドアウトしていくのではなく、
何か出来事が起きても説明なく、観客も含めただそこに残される。

流れない感情は、別のものを創りだし、
虚無が生まれる。

「君の名は」の世界は、大きなショックがあっても
登場人物の感情がたえず何かに向かって流れている。
だから繊細で透明ではかなげでも
そこに感情が息づいている。
とても健康。かなしくても。

彗星の落ちてくるシーンが意味を超えていろんなところで使われている。
それは出会いと、別れの象徴であり
希望と絶望の出会いであり
二人にとって、愛するということでもある。

手前みそだが、これを見ていて
このブログの中の「100日法要」を思い出した。
未来生を生きている、今とは違う人間になっているわたしに、過去に死んでしまったはずの夫から電話がかかってくる。
という夢の話。

まあ人生、なんでもありですね(๑'ᴗ'๑)

そういえば最近読んだ「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」も
時間軸が奇想天外に入れ違う話で
時間の枠が壊れるような作品がたまたま続いている。

音楽を大好きなRADWIMPSがやっている。ということで大興奮のとうもろこしに
試しに1953年に一世を風靡した、菊田一夫原作 岸恵子主演の「君の名は」という映画があったことを話してみたけど、反応がなかった・笑。
(さすがにわたしも生まれてませんが)

見ている人のかなりが、RADのファンと思われる。
男の子率50パーセント。平日でも満員。

RADWIMPS、恐るべし。
はじめてミュージックステーションに出ただけのことはありますね。

心がきれいになる物語です٩(ˊᗜˋ*)و✧*。


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by terasumonnmoku | 2016-08-31 23:09 | 映画 | Comments(0)

5.マエストロ

2015.日本、小林聖太郎 監督 松坂桃季 西田敏行 MIWA 129min

スポンサーの撤退で解散に追い込まれた名門オーケストラのもと団員たちが
西田敏行演じる型破りな指揮者のもとで、再結成を目指す物語。

よくある話だけど、とにかく、音楽がいい。
と思ったら佐渡裕さんの指揮ベルリンドイツ交響楽団だった!

西田敏行さんは、さすがに表現力が豊かで
大工道具で行うはちゃめちゃな指揮ぶりでも、
そこで彼がどんな音を要求しているのかがすぐわかる。
本物の指揮者は当然のことながら
音が出るよりわずかに早いタイミングで棒を振るので
その点だけは違うけど、表現力は見事。
俳優って本当にすごいな!と思う。

特にMIWAさん演じる天才フルート奏者橘あまねの音がよかった。
演奏ぶりも。
阪神大震災の映像を使っているのはあざといという意見もあるけど
ああいう体験がある意味音を育てるのは事実。

響き合う一瞬が永遠になる。
というのは、ある程度まじめに音楽をやっている人ならわかるし
誰もが目指す境地だと思う。
わたしも3歳から音楽をやって、真剣にやった時間も20年くらいはあるけど
永遠を感じたのは一度だけ。
その瞬間、時空を飛び越え、自分がそのまま宇宙になる。

でも、それはある程度まじめに音楽をやって人にしか
理解できないことに違いない。

楽器をやる人が見るなら5個満点で☆四つ。
それ以外の人が見た場合は、☆三つってところでしたー(๑'ᴗ'๑)


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by terasumonnmoku | 2016-04-29 21:12 | 映画 | Comments(0)

4.雨月物語

雨月物語 監督 溝口健二 原作 上田秋成 脚本 川口松太郎 撮影 宮川一夫
出演 田中絹代 京マチ子 森雅之 1953年(日本) 97min モノクロ・スタンダード

撮影の宮川一夫さんという名前に見覚えがあると思ったら、
「羅生門」をはじめとした、黒澤映画で撮影をしていたひとだった。
伝説のカメラマンだったらしい。

あるところで、かつて好きだったゴダールが、
自分が一番影響を受けた映画監督はミゾグチだ。
と発言していたのを見て、興味を惹かれた。

97分、息もせずに見る。
どこにも無駄がなく、隙間なく美しい。
作られて60年以上の年月が経っているはずなのに
テーマも切り口もきわめて現代的で、全く飽きない。

悲惨なことがたくさん起こるのに
余計な情緒的思い入れがないために
見るものに悲惨さを押し付けない。

エピソードに説得力があり、そういうのがあるのも人生だ。
というふうに伝わってくる。
(わたしの実感としても実際そうなのだろうと思う)
ゴダール映画にある、深刻な事態を軽妙に描くというタッチは
ミゾグチのそういうところの影響されたのかもしれない。

どうしていままで、この人の作品を見ないでいたのだろうと思うほど
素晴らしかった。
小津安二郎の「東京物語」より好きかも。
(全然タイプは違うけど)

原作は上田秋成の「雨月物語」の二つのエピソードと、
モーパッサンの「勲章」という短編を混ぜたもの。
泉鏡花ふうの怪奇ロマンと、
よりよい生活を求め、必死に利益を追求するあまり
家族を見失い、持てるものをすべてなくしてしまう男、
というモーパッサン流の
極めて現実的なテーマが自然に交錯するさまは、見事。

魔物役の京マチ子の妖艶さがすさまじく、
自分が男性でも、喜んでとり殺されてしまいそうなリアリティがある。
そして映像が、ため息が出るほど美しい。

見ていて思ったのは、別に現代じゃなくても
人間はずっとおろかに生きてきたのだし
愚かなことにも意味があって、それはそれできっとよかったに違いない。
ということだった。

それにしても、97分(96分という説も)という長さで
この内容はほんとうにすごい。感動の一本でした。



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by terasumonnmoku | 2016-03-28 20:42 | 映画 | Comments(0)

日本人監督ー伊藤敏朗氏によるネパール映画。
全51分。
<カタプタリ>とは、精霊の意。
ネパール短編映画祭2008年第一回批評家賞受賞作品。

今回は、ネパール支援を行う友人のボランティア組織「シャンティ」の主催で
開催された上映会に参加しました(๑'ᴗ'๑)

新潟県巻町に残る「のぞきからくり」が題材で、
精霊によって、進路にインスピレーションを与えられた青年が
中年の危機を迎えた時、再び精霊の力によって魂に活を入れられる。というものがたり。

いたってシンプルな筋立てが、あのヒマラヤの麓ポカラの、小さな村を背景に展開されると、いかにもありそうに見えてくるから不思議。

なかよしの上映会場のお店の女の子も
「あの国では、いかにもありそうな話です」
というコメントをくれたので
ネパール好きな外人には、つぼなのかもしれない。

それにしてもわたしたちは、どこでこういうロマンを失ってしまったのだろう。
失った。と思っているだけで、なくしてはいないのかな。

ネパールの田舎が舞台の物語なのに、雪の積もる白樺の林の中で、
木々やとんびと語り合い、一人心楽しく遊んでいた、
北海道ど田舎の自分の子どもの頃を思い出しました(^_^)

ネパールって、そういう、ふるさとのような感じがあります。


それにしてもこの冬。
中国の凄まじい寒波を見ると、ネパールも寒いだろうな。
カトマンズで出会ったブッダや、アイス棒をくれたクリシュナは元気だろうか。

シンナーを吸ってラリることが最大の幸福だった
カトマンズの親のない子供たちは。
被害の大きかった農村部の人たちはいまどうしているんだろう。
生きるって厳粛で、すごいことだと改めて思う。

あなたの、そしてわたしたちの魂がしあわせでありますように。
どんな人生であっても、生まれる前に望んだものを、それぞれが得ることが
できますように。

予告編youtubeはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=RWaIVbEvRv8


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by terasumonnmoku | 2016-01-24 18:42 | 映画 | Comments(0)

生きる意味が見つからないなら、自分で創って育てちゃおう!というブログです。やっていることはさまざまですが、常に生きることに向かっています。

by terasumonnmoku