2015年 04月 22日
蜷川実花 Self_image 原美術館
その写真展が原美術館でやっているというので、
行ってきました。
学生の頃、よく通っていたこの美術館。
御殿山の閑静な高級住宅街の中、ミャンマー大使館の隣にある。
普段なかなか見られない現代アートを取り上げるので、
気に入ってます。
緑の見えるカフェや、
1938年に建てられ、もとは有名な実業家の私邸だった建物も素敵。
キリスト教風に言うと、メメントモリ(死を意識せよ)
どこかエロティックな感じのする極彩色の色使いの中に、充溢した生が
ふと見せる「死」。
それとは対照的に、目黒川に散った桜の花びらを
ひたすら撮った墨絵のような作品群や
なまなましく疲れた、本人のポートレイトが
ほかの作品の背後に隠された「死」を際立たせ、
その感覚が、リアルなものであることを教えてくれる。
都市の雑踏に、やわらかくうねる、極彩色の金魚を重ねた映像作品もあって、
それはなんだか「祈り」のようだった。
追伸*一緒に「空の作品展」に参加してくれた、ともだちの羊のりえちゃんの撮る写真に
たまに、ニナミカ風の色使いのものがあり
それを見るたびにわたしは泣きそうになる。
でも、りえちゃんの作品は本家よりはるかにピュアで
これからは全然違う場所に着地していく予感。