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artandlove☆もんもく日記2

シンポジウムを終えて①今後の展望と課題についての、めぐちゃんとのやりとり。

今回の過労死等防止対策推進シンポジウムに参加してくれた友人のめぐちゃんから、
素敵な感想をいただきました。
自分ではわかっているつもりで、ちゃんと情報をシェアできていなかった部分を
めぐちゃんとのやりとりで発見したので、
一度ここに整理しておこうと思います。

めぐちゃんの感想

・理想はどの立場の人も、素敵に働ける社会に向けて何ができるのか?
って考えられたら良いんだなと思いました。

改善点
1・遺族側のサポート活動とは別に、問題のある組織の味方として組織に入り込める形のアプローチがあるといい。(昨日の話だけ聞くと、学校はマネジメントのシステムに大きな問題があるから、それを改善する活動をしてる人達と繋がるとか。

2.遺族側に立った時、組織側の人たちからすると、相手から責められる立場になってしまい、対立構造が発生しがち。敵ではなく、同じ問題を抱える味方としてのアプローチができたらいい。


回答

1.組織に入り込める味方としてのアプローチ
・過労死遺族会の支援活動から、企業コンサルに転身し、会社に働きかけを行い、
時短などの労働環境の改善で実績を上げている人が居る。
折を見て、話を聞きに行きたい。
過労死防止の観点から、そういう流れに結びつけていけたら良いと思っている。

・学校については個々の事例では組合が動いているようだが、
現時点で、労働環境それ自体を改善する、大きな流れにはいたっていない。
マネジメントシステムの改善活動をしている人がいるかどうかも不明。
いま政治的に、フリースクールや資格のある家庭教師を教育機関として正式に認定する動きがひろがっている。
それがひとつの解決策なのかもしれない。

・教育に関しては、新しい流れがいくつか生まれはじめている。
いずれも、今の学校教育を否定し、別の方法論を試そうとしているもの。
どの程度現実的に有効なのか、今度勉強会に参加する予定。

2.希望の会のコンセプトは、企業側とも協調して一緒に良い社会を作っていきましょう。
という、理想論的なもの。

そういう意味で自分自身も 「敵対」関係に陥ることを被災発生当初の段階から徹底的に避け、
長い時間をかけてより実際的な変化を促していく方法を、意識的にとってきた。
今回の総長訪問もその計画の一環で、結果わずかながら大学関係者の参加があった。
大学だけでなく、会の遺族の要望があった対象企業には
地域のトップに手紙を書いてシンポジウムの告知を行い、実際の参加者があった。

それが今後どのように展開していくのかは、未知数。
いずれにせよ知ってもらわないことには話にならないので
画期的なことだったのだと思う。

過労死遺族が相手側企業に当然抱くことになる「憎しみ」さえクリアできれば、
なにものでもない「遺族」は、すべての立場の人に働きかけを行うことが可能な
恵まれた立ち位置にいると言える。
企業でも、政治でも、組合でも、マスコミや、一般社会に対しても、
「ただの当事者」としての働きかけができる。

残念ながらそこに相手を責める感情が限度を超えて表現されてしまうと、
働きかけは有効なものにならない。
当たり前だが、自分を攻撃するものの言うことを、聞こうとする人はいないし、

感情的な言説は政治を動かす局部的な役にはたっても
社会を動かすモチベーションにはならない。
ひとは、同情ではなく、共感によって初めて動くものだからだ。
(同情はひとごとで、共感は自分ごとという違いがある)

問題は動ける遺族が少ないこと。
それぞれの置かれる状況は多様かつ深刻で、支援は簡単ではないし、
動けるようになっても、「憎しみ」から解放されるのは難しい。

ただ、個人的な憎しみを超えて、
過労死防止活動を行うことによって、失われた命に価値を与え、
より良い職場環境や、子供たちの未来や、社会のために貢献していく。
というところに視点を変えることができると
遺族のタイプによっては、過労死防止活動を行うことそのものが、救いになる。

同じ職場で頻発することの多い過労死は、個々の資質や自己責任によるものというより
労働環境そのものに問題があるケースが多い。
だから、そこで働いている人たちも
役職にたがわず大なり小なりそのダメージを負っているわけで
そのダメージをどう一緒に解決していけるかを考えて行けたら良いのだと思う。









by terasumonnmoku | 2015-11-17 17:59 | 希望の会 | Comments(0)

スピリチュアルアーティスト/セラピスト/時々社会活動 前過労死等防止対策推進委員。勝手に自死防止活動推進中。スピリチュアルとリアルをアートで融合し、人の繋がりの力で新しい世界の創造を目指しています。

by terasumonnmoku