映画10.7人の侍

後に荒野の七人、と2016年のマグニフィセント・セブンと二回
リメイクされ、西部劇にも大きな影響を与えた映画だが

本作も西部劇に影響を受けていて、
まるでジョン・フォード
の西部劇のようだった!

全部で207分と三時間以上ある長大な作品である、
でも全然長く感じない。

無駄がなく
たくさんいる登場人物の1人1人が生きていて
人生を感じる。

特にすごいなと思ったのが
菊千代演ずる三船敏郎と
収穫を強奪する代わりに
野武士に差し出された
利吉の女房。
そして、野武士に息子を殺された
とめさん(自称)だった。

三船敏郎は見た目豪快なのに
侍に憧れる孤独な農民の孤児という役どころを
絶妙にこなす。
愚かで繊細。
憎めないところがあり、
強く在ろうとする人間的な存在感に
釘付けになった。

つき合うときっと困った人なのだろうけど
魅力的すぎる。
しょぼいのがいいとは、本当に驚き!

利吉の女房は、野武士の慰安婦のようなことを
させられていて、
その表情がすごい。
虚空にあいた穴のような眼をしている。
火を放たれた小屋の中で逃げることもせず
かつて夫だった人から逃げるように
死んで行く姿が脳裏から離れない。

最期のトメさんは、たまたま撮影に参加した
近所の老人ホームに住んでいた認知症の老婆で
実際にB29に息子を殺された人だったそうだ。
よろよろした老婆なのに、
息子を殺した野武士の仲間に一撃を加えようと
鋤をもって歩いていく彼女の迫力はすさまじく
止められる人は誰もいない。
本当の怒りとは
そういうものだろう。
実際の撮影の現場でも、彼女は「Bが、Bが」としか言えなかったのだそうだ。
黒澤監督はそれがいいと言って
セリフだけ差し替えた。

そこに志村喬の島田勘兵衛というリーダーがぴりっとしめる。


ラストが何とも言えず秀逸。
黒澤がうれしそうにニコニコしながら最期を撮影した
という意味がよくわかる気がする。

世界の黒澤、やっぱりおもしろい♬


10.七人の侍 1954、東宝
黒澤明 監督 三船敏郎、志村隆、加藤大介
207min




by terasumonnmoku | 2017-07-08 23:18 | 映画 | Comments(0)

真理セラピスト・らくがきすと・即興ピアニスト+社会活動家(過労自死遺族/東北希望の会代表)幼少時より、生と様々な死から多くのことを学んできました。11年のセラピスト経験があり、仕事ではいのちのすばらしさについての、エナジーーワーク的なセッションやワークをしています。頭を現実的に使いながらメルヘンな世界を実現させていきたい。社会問題、スピリチュアルな仕事や宇宙のこと、日常について書いています。


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