2018年 05月 22日
映画6 ラブレス
ロシア映画。第70回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作品。監督は、デビュー作、「父帰る」などで世界的に評価される(見たことないけど!)アンドレイ・ズビャギャンツエフ。
幸せを求め、愛を見失う
悲劇的な家族の物語。
映像が美しい。
モンドリアンのようだったり、
ビュッフェの白い冬の絵だったり、
わたしの大好きな、
すばらしい廃墟もたっぷり。
無駄のない、ソリッドな映像と、
シャープなストーリー展開に引き込まれる。2時間、息もつかせず見る。
主人公の男の子が、うちの旦那さんの小さい頃によく似ていて、その子が親にひどいことを言われて泣くシーンに胸が痛んだ。
この子
映画評の中に、
「結局、子どもの泣き顔に
しか共感できなかった」
というのがあったが、
ほんとにそうだ。
子どもをあんな顔で泣かせておいて、
豊かな生活や、
他の人との愛のある関係が
紡げる。と思う方がどうかしている。
私たちの人生において、
本当に大切なものは何か。
しみじみ考えさせられる。
プライベートな題材を扱いながら、
ロシアという国とウクライナの関係など
国同士の政治的な問題にまで
思いを馳せることができる
暗喩に満ちた、衝撃的な作品だった。
#仙台フォーラム#廃墟マニア
6.ラブレス
アンドレイ・ズビャギャンツエフ監督
アレクセイ・ロズィン、
マルヤーナ・スピヴァク
2017年、ロシア・フランス・ベルギー映画。
ロシア語、127min 仙台フォーラム