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artandlove☆もんもく日記2

映画1~3.スター誕生

昨年末

レディ・ガガの
「アリー スター誕生」を見た。

レディ・ガガのキャラクターが好きで
音楽も相手役も悪くない。

なのに、入り込めない。

おもしろいのに!



映画1~3.スター誕生_c0195362_21164767.jpeg

その理由が知りたくて

1954年、ジュディー・ガーランド版と、
1976年、バーブラ・ストライザンド版を見てみた。

ある女性が男性大スターに見いだされて
自分もスターになる

という物語は
もとは37年のウィリアム・A・ウェエルマン監督による
トーキー映画が初版。
当時アカデミー賞を総なめにした。

54年版までは映画業界の話で
ノーマンはスター俳優だった。

76年版から音楽業界に変わり
2人とも歌手になる。

で、いろいろ比較して思ったのだけど
ガガは素晴らしいのだ。
素晴らしいのだけど、

問題その1.
相手役のブラドリー・クーパーが
あまりに健康的で
ヤク中でアル中の廃人には見えない。


問題その2.
ブラドリー・クーパーはミュージシャンというより
うたのうまいひとにしか見えず、
歌うことの必然性を感じない。

このひとは、エスターに出会ったとき
すでに音楽をやる主体である自己を失っていて、
その自分がゆるせなくて、自己破壊に向かう。
しかし人間性は純粋で音楽は大好き。
という設定なので

ここはできれば、並々ならぬ音楽性がほしい。

(54年度版は設定が俳優なので、あまり気にならない)

74年度版ではウィリーネルソンと並んで
国民的スターだったという
クリス・クリストファーソンの歌は
声のしゃがれ方から説得力があり、胸を打つ。
うまいという意味ではなく。
クリス・クリストファーソン自身も
アルコールの問題を抱えていたらしく
伝わってくるものがあって、切ない。

それにしても、ジュディー・ガーランド。
映画を見て、調べて、びっくり。

映画では、ダメ人間の夫に尽くす役柄だったが
実生活では、本人がアルコールと薬物の問題を抱え
この映画も、遅刻欠勤が多く、そのせいで多大な制作費がかかっていた事。

それは13歳小津の魔法使いで銀幕デビューした時
当時は害がないと信じられていた覚せい剤づけにされたことがきっかけであり、
生涯薬の影響から逃れられなかった事。
その影響か娘のライザ・ミネリにも及んでいること。

にもかかわらず
「スター誕生」の中のジュディ・ガーランドは
生き生きとした魅力に充ち
輝きを放っていること。

などなどに圧倒され、
いろいろ思うとレディー・ガガの「スター誕生」が
すっかり影薄くなってしまったのである。

それでも、ラストシーンは
ガの最新作が
一番好きなので
この「スター誕生」は
作られるごとに輝きを増す
不思議な脚本であるのかもしれない。

同じストーリーを
三本連続で見るのはおもしろかった(๑'ᴗ'๑)
映画好きな人にはお勧め。


1.アリースター誕生
ブラドリー・クーパー監督 レディ・ガガ。ブラッドリー・クーパー、
アンドリュー・ダイス 2018.米.136MIN フォーラム

2.スタア誕生
ジョージ・キューカー監督 ジュディー・ガーランド、ジェイムズ・メイソン、
ジャック・カーソン 1954.米.181MIN

3.スター誕生
フランク・ピアソン監督 バーブラ・ストライザンド、クリス・クリストファーソン
ゲイリー・ビジー。1974.米.140MIN










by terasumonnmoku | 2019-01-18 21:13 | 2019映画 | Comments(0)

スピリチュアルアーティスト/セラピスト/時々社会活動 前過労死等防止対策推進委員。勝手に自死防止活動推進中。スピリチュアルとリアルをアートで融合し、人の繋がりの力で新しい世界の創造を目指しています。

by terasumonnmoku