2018年 03月 12日 ( 1 )

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「デカルトの誤り」ちくま学芸文庫。アントニオ・R・ダマシオ。




神経科学の第一人者が解き明かす、

脳がいかにして心を生み出しているか、

についての、大胆な仮説。

1994年初版。


現代脳科学における名著とうたわれている。

その大きな功績は、現代の医学に未だ大きな影響を与える、デカルト的二元論ー方法序説における「我思うゆえに我あり」により思考を身体から完全に分離した作用であると捉えたものの見方を鋭く批判し、

「思考は存在の構造と、作用によって引き起こされる」

というヒポクラテスからルネッサンスまで優勢だった有機的身体的アプローチに新たな視点で引き戻そうとしている点である。


特に主観性が

1.表象されつつある対象

2.その対象に反応している有機体

3. 1.2の結果変化のプロセスのなかにある自己の認識ーの

3.が生まれてはじめて成立すること。


それは対象物をさまざまな角度から認識したり、その認識イメージをある程度の時間保持したり、他の表象との関係性、

多くは危険について照合したり、

と文章で書くととんでもなくたくさんのニューロンの発火による作用が行われた果てに成り立つ。ということ。


その中でなされる自らの生存に適した選択が、身体感覚を認知した脳が誘発する情動によってなされていること。


情動にアクセスできなければ、

そもそも社会規範ールールを守るとも、

学ぶこともできないということ、

が当たり前のようなセンセーショナルなような複雑な心持ちになったのだった。



私達は、自分たちが思っているより、はるかに身体から、周りの環境から影響を受け、

絶え間なく自分自身の反応様式を、

育てている。


人がついネガティヴに考えがちなのは、

その方が生存に有利だったからだ。

発火するニューロンという素朴な材料で、

わたしたちはなんで見事に

この生の多様性、複雑で脆弱で有限で独特な有機体のなかにある人間の心というものを、作り出していることだろう!


我々にとって大切なことは、

「魂の質素な生い立ちと傷つきやすさを認識し、その導きを頼りにする」ということ。

少なくとも肉体という

この有機体においては(^-^)


自己とは繰り返し再構築される

生物学的状態であり、

間違っても頭の中にいる幻想のホムンクルス(女子高生の中の小さなおじさん)ではないという意味で、この捉え方は、極めて東洋的であり、仏教的だな、と思った。


いわく、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」方丈記か!みたいな。


同じ著者による「感じる脳」より

遥かに用語めんどくさいです。


おもしろいのは前半症例紹介と

150ページ、または340ページ以降

脳と心の関係の部分。


読む人は是非耐えてぜしその辺まで

読み進んでね(^_−)−☆


#本が好き #読書ノート #読書中毒





by terasumonnmoku | 2018-03-12 18:13 | 読書 | Comments(0)

真理セラピスト・らくがきすと・即興ピアニスト+社会活動家(過労自死遺族/東北希望の会代表)幼少時より、生と様々な死から多くのことを学んできました。11年のセラピスト経験があり、仕事ではいのちのすばらしさについての、エナジーーワーク的なセッションやワークをしています。頭を現実的に使いながらメルヘンな世界を実現させていきたい。社会問題、スピリチュアルな仕事や宇宙のこと、日常について書いています。


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