2018年 07月 30日 ( 1 )

「リストランテ・アモーレ」

井上荒野著 ハルキ文庫


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井上荒野さんは、

小説家井上光晴の娘さんだそうだ。

荒野というのは本名で

お父さんがつけたらしい。


ひどい。


本書はイタリアンレストランを舞台に、

イケメンシェフが手当たり次第に女遊びを楽しむというとんでもない物語(笑)


不毛な男と、その不毛性に絡め取られる女たちが、楽しそう&おいしそうに描かれているところがいい。


このパターンだと、とかく女が被害者になりがちだが、恋愛に関しては悪い男も悪い女も存在しないというのがわたしの持論である。


ただそこに、愚かな人がいるだけ。

恋愛というのはそもそも愚かなものだし、

どんなに賢い人も、

その場面ではうんと愚かになる

というのがいいのだ。


それでいて、ここにはそれぞれの人のおかしみや魅力が詰まっている。

食欲と性欲を無視して、

作為的に生きる人生の馬鹿馬鹿しさと

哀しみも。


無責任で不毛な人を

魅力的に書くって難しい。


井上光晴も迷惑だけど楽しい人だったかもしれないと、この本を読んで思う。

ひどい人を客観的に見るのに、

娘という立ち位置はいい。あくまでも自立した娘、という条件つきだが。


パートナーには、更にきついから、この境地にはなかなか立てないだろう。

荒野さんがすっかり好きになってしまった。



#本が好き #読書中毒 #井上荒野


*調べるとこの井上光晴氏。瀬戸内寂聴出家のきっかけとなった不倫の相手だったらしい。亡くなった後も、お母さんと寂聴さんの間には遺骨をめぐるトラブルがあったそうだ。このリストランテ・アモーレを書くまで、荒野さんの中にはかなり葛藤があったに違いない。でも、この人物像は独特で、ほんとうに素敵だと思う。


*おまけ恋愛の狂乱に関する超絶お気に入りブログ


by terasumonnmoku | 2018-07-30 21:07 | 読書 | Comments(0)

真理セラピスト・らくがきすと・即興ピアニスト+社会活動家(過労自死遺族/東北希望の会代表)幼少時より、生と様々な死から多くのことを学んできました。11年のセラピスト経験があり、仕事ではいのちのすばらしさについての、エナジーーワーク的なセッションやワークをしています。頭を現実的に使いながらメルヘンな世界を実現させていきたい。社会問題、スピリチュアルな仕事や宇宙のこと、日常について書いています。


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