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読書 24.紛争の心理学

24.紛争の心理学 アーノルド・ミンデル
講談社現代新書


アーノルド・ミンデルは1940年生まれの臨床心理学者。
プロセス指向心理学の創始者。
マサチューセッツ工科大で
理論物理学修士課程修了ののちに、
臨床心理学で博士号取得。

誰か特定の人や、その集団を、
悪の根源として糾弾するのに
ほとほと疲れてしまった。

すべての関係性は
相対的なもので、
ナチスが選挙によって選ばれたように、
すべては私たちのあり方の
反映と考えている。

誰もが抑圧者であり、
別の場面では犠牲者でもあって、
交互にそれを繰り返しているに
過ぎない。

葛藤から逃げず、
次なる調和がどんな道を
指し示しているのかを見る。

という古代の儀式のような、
著者のワールドワークのあり方は、
ひとや社会の可能性を開いていく上で、
とても重要になってくるだろう。


言い方はめんどくさいけど、

>ビジネスの成功のバロメーターは
ドルではなく、
より大きな社会的身体における
器官としての活力にあることを力説したい。

という表現の仕方が、おもしろかった。

特に、器官としての活力、
というところ。

以前ドゥールズの、
アンチオイディプスを読んでいた時、
そこにしきりにでてくる、
器官なき身体って何だろう?

と思ったことがあったのだが、
こういうふうに使うんですね・笑。

ラストの

>晴れの日や雨の日を楽しむのだ。
その時自然が残りの仕事をする。

という言葉に、
すべてが集約されていた(^_^)
同じ著者の「ディープデモクラシー」も、
絶賛おすすめです!

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by terasumonnmoku | 2017-05-18 20:00 | 読書 | Comments(0)

読書 23.困っているひと

命がけのエンターテイメント。

これは本当にすごい。


突如難病を発症したビルマ女子。

大学院生女子の、

難病と、社会との格闘の記録。


ハードになりがちな内容なのに、

めちゃくちゃおもしろい。



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当事者にならないとわからないことがこの世界にはたくさんある。



スタンダードからはみ出した人に、

社会はそれほど優しくないし、


人の援助には

常に限界がある。



自分の困難は、

難病であっても

自分で乗り越えなければ

ならないのだ。



さて、同じ状況に陥ったとして、

ここまで達観して

我が身を見つめられるか?


が疑問だが、


逆にそれか出来る人だから、

そうなったとも言えて、



人生というものの奥深さを

しみじみ考えさせられる。




>こんなわたしが生きていけるのだから、

きっとあなたも大丈夫。


と言う一文に

著者のとてつもない大きさと、

深さを感じる。


ビルマ難民支援に走り回った

援助者としての経験が

生きているのだろうか。


「夜と霧」のフランクルが

精神科医だからこそ生き延びた

というのに、近いのかな☆


>でも、絶望はしない。


という著者の一言が

気持ちいいけど


よく考えると、それは

絶望する余裕も

ない。ということを示唆している。

絶望したら、終わり。




著者はすてきだけど


ただ、あまりにも状況が

厳しすぎる。




せめて著者の恋が、

順調に続いていることを

切に祈る。


#本が好き #読書中毒 #読書ノート


23.困っている人 大野更紗(ポプラ社)2011年



by terasumonnmoku | 2017-05-09 21:05 | 読書 | Comments(0)
22.人生を変える習慣の作り方  グレッチェン・ルービン(文響社)


習慣の作り方に
興味があります。

いちいち考え
決断しなくても、

さくさくと
やりたいことをやれる

自分でありたい。

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著者はまず
自分に合った習慣の作り方を考える。
という項目で

ひとを4つのタイプに分けています。

確かに、人にはいろいろなタイプがいる。
それぞれに
対処法が異なるのも納得できますね。

わたしは著者の分け方によると
<疑問を持つ人>が混ざった
<.抵抗する人>

人の指図を受けるのが大嫌いという
どちらかというと天邪鬼なひとです。

ほかには目的に向かってがんばる
優等生タイプや
外圧が必要なタイプ。
理屈屋などのカテゴリーがあり、

それぞれの個性に従って
どうすれば習慣が身につきやすくなるのかを
丁寧に考察しています。


全自動でやりたいことが
身につくようになりたい方には
一読をお勧めします(๑'ᴗ'๑)

最近食べすぎなので
食欲も落としたいし、
ネットを見る時間も減らしたい。

もっと運動し、
絵を描いたり、
本を読んで勉強したり、
創作したり、
ピアノを弾いたりする時間を
ふやしたい。

全般的に、日常を
ちゃんとコーディネイト
する必要がある。

この本には習慣についての
取り組み方が丁寧に書かれ、
しかも著者の喜びが伝わって来て、

読んでいて大変、
気持ちがよかった。


ただ、読んだだけで
やった気になってしまいそうな
危険があるところだけに注意です・笑



by terasumonnmoku | 2017-05-06 21:17 | 読書 | Comments(0)
最近読んだ本。
あたり揃い。
どれもよだれが出るほどおもしろい!



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14.15.サピエンス全史(上下)
ユヴァル・ノア・ハラリ(河出書房)

なぜたくさんの人類のなかで、
ネアンデルタールでも、
クロマニヨンでもない、
ホモ・サピエンスが生き残ったか
を考察した本。

目からウロコが落ちまくる。
社会を考える前提が、
ガラガラと崩れ落ちる。

そんなにも、
わたしたちは既成概念に囚われていたのか。
と、気が遠くなる。

大げさに言うと読む側に、歴史に飲み込まれるのか?それとも歴史を振り回す側に立つのかの選択を迫る、くらいの破壊力だった。
ビル・ゲイツがおもしろがるのがわかる。

特に興味を惹かれたのが、
カラハリ砂漠の狩猟採取民族の週平均労働時間が35時間。縄文時代の人の方が今の私たちより労働時間が短いということ(しかも砂漠で!)

資本主義と社会主義、そして仏教が
同じく「宗教」にカテゴライズされていたこと!著者によると、宗教とは、

超人間的な秩序の信奉に基づく人間の規範や価値観の体系を指すそうで、

まあ言ってしまえば、確かにそうなのかもしれない・笑。仏教はゴータマシッタールダが秩序を発見したけど、共産主義はマルクスたちだろうし、資本主義はアダムスミスとかになるのかな?

そういうものが人間が発展する契機となった「架空のもの」である、という観点にぐっとくる。



わたしたちが必要としているのは、確信ではなく、単純な「物語」なのかもという思いが更に強くなった。

16.自分の仕事をつくる 西村佳哲(ちくま文庫)

「こんなもんでいい」仕事が、
自分を疎外し、人
を粗末にする社会を作っている
と言う観点から、

美しい仕事とはなにかについて考えた本。

その人にしかできない仕事をしている人を増やしたい。そう思うのがわたしだけじゃなくて、ほんとうにうれしい。


17.「笑うホームレス」ホームレス小谷著 ゴーストライター西野亮廣


自分の一日を50円で売るホームレス小谷が、人に恩を売る生き方をすることで、嫁と体重としあわせを獲得した。という、正しい負け方と負けた体験の活かし方のほんだった。めっちゃおもしろい。そして、「勝つ」って、そして「しあわせ」っていったいなんだろう?と心底不思議になってくる。

思うにみんなまじめすぎて、楽しく生きるを忘れているのはまちがいない。本末転倒するとぐっと世界は生き生きしてくる。

#読書中毒 #読書日和 #読書が好き

by terasumonnmoku | 2017-03-17 19:53 | 読書 | Comments(0)
1.コンビニ人間 村田沙耶香
(1.5の感想)

2.ホーキング宇宙と人間を語る スティーヴン・ホーキング(エクスナレッジ)
(2.3.4の感想)

3.若者よ。マルクスを読もう 内田樹・石川康宏(角川ソフィア文庫)

4.マルクス その可能性の中心 柄谷行人(講談社学術文庫)

5.心の壁の壊し方 永松茂久

6.エッセンシャル思考 グレッグ・マキューン(かんき出版)

かさこ塾かさこさんの絶賛おすすめ本。「最小の時間で成果を最大にする」ためには、どんどんNOを言い、やることを絞っていく必要があるという事が書いてある。そしてNOを言うために、自分にとって「重要なのはなにか」を知らなければいけない。

7.「また会いたい」と思われる人の38のルール 吉原珠央(幻冬舎)

基本的な対人関係のマナーが書かれている本。コーチ、セラピスト、ヒーラーなどを目指し、かつ社会的な対人関係のキャリアを十分に積んでいない人にお勧め。何をしたら人に対して失礼に当たるか、当たり前の礼儀やマナーを徹底することがどれほど人を心地よくさせるか、という事が丁寧に書かれている。勉強熱心なのに、意外とこのスキルを持っていない人が多い。学習さえすれば誰でも身につけられ、自分も人も快適にすることができるHOW TO。ぜひ身につけておきたい。

8.見てる、知ってる、考えてる  中島芭旺(サンマーク出版)


9.エチカ(上)スピノザ(岩波文庫)

先日師匠の大津先生に「感情は(魂への)ナビゲーターの役割をするんだよ」という事を教わったのだけど、ほぼそれと同じようなことが延々と書いてあった。この本を読んで本当に驚いたのは、わたしたちは感情を、からだの快・不快という感覚で感じている。ということ。それはほぼ、生存本能に依拠するということ。考えてみれば当たり前のことだろうに、目からウロコ。なんで今まで気づかなかったのだろう。詳しくは下巻のほうの感想でまた書こうと思うけれども、この「エチカ」によってわたしのなかの「からだ」の概念は、大幅に変化した。


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スピノザとかマルクスは、世界の見方が変わる、衝撃的な本。本来読書ってそういうものだ。歴史に翻弄される人間で終わるか、歴史を動かそうとする人間として生きるかが、問われるくらいの力を持ったもの。難しい本を読むコツは、多少わからなくても気にせず、がんがん読み進めるにつきる。全然わからなくても、気絶しながら読んでも、読んでいるうちに何かが見えてくる。こういうのを読んでいると原語じゃないとだめだとか、難しい解釈を垂れる人が必ずいるけど、わたしたちはただの一般人で、学者ではないので、そんなことは気にしなくても全然かまわない。一度しかない人生。誰かの言ったことじゃなく、自分の目で社会を見、自分の価値観で判断し、自分の行動を選んでいきたい。それで何も変わらなくても、なにかをしようとしたことは、きっとどこかに残るはずで、古典は、そう思った人たちが後世のわたしたちに残してくれた遺言でもあるのだ。

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by terasumonnmoku | 2017-02-20 21:04 | 読書 | Comments(0)

13.ダーリンは71歳

漫画ですが、あまりにおもしろかったのでシェア!



13.ダーリンは71歳  西原理恵子(小学館)2017.2月


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めちゃくちゃ下品で露悪的。

でも、ほろっと甘く、「人生」を感じる。

以前からツイッターで高須クリニックの
高須院長をフォローしていて

謎の暴走老人ぶりを
堪能していたのだけど、

これを読んですっかりファンになってしまいました!
(暴走老人系ではほかにも、
黒柳徹子さんのインスタをいつも楽しみにしています♪)



アル中で散々自分たち親子を苦しめた
西原さんのもと夫の余命が
わずかだと知った時

夫のためでなく、西原さん自身のために
離婚した彼を再び受け入れ、
人として死なせてあげなさい。

と、当時は西原さんの一ファンだった
高須医院長が彼女に勧めた話。

そして、

元夫と和解し、アル中患者ではなく
彼を家族の一員として亡くなるまで看取り


何年もたった後でなお、


アル中の夫にマックスに苦しめられた記憶が
フラッシュバックすると同時に

どうしてあの時
彼を殺せなかったんだろう
という気持ちがこみ上げ、

激しく苦しむ西原さんに対する


高須院長のフォローがもう最高で、ぐっとくる。


これは惚れるだろう。

ひとは矛盾する生き物で、
頭でわかっていても
どうしようもない時がある。

終わった問題に対しても。



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それにしても今日は、


<宮城県自死遺族支援連絡会>
(県や藍の会、いのちの電話などが参加の
自死遺族支援のためのネットワーク)
の会議で、

ちょうど、重度のアル中の人が

発作のように飲みまくり
垂れ流し状態で家の中で暴れ、
家族にも手が付けられなくなっている時に


受け入れてくれる場所がない。

なぜなら、病院に連れていくと、
「酒を抜いてからこい」
と追い返されるから。

とにかく家族がもたないので


本人がマックスの時に
見てもらえる場所が必要だ

という話をみんなでしていたところだったので

臨場感が半端なかった。


この漫画はほんとに赤裸々だけど
救われる人が
たくさんいるに違いない。

ほんと。しょうがないことって
あるからね。

どんな感情があったとしても
困難な状況の中で
西原さんは元ご主人を見送り
家族を守った。
大事なのはそこだけなんだと思う。


二人のなれそめはこちら



by terasumonnmoku | 2017-02-15 23:03 | 読書 | Comments(0)

10.そして生活は続く


ミュージシャンで俳優、
星野源さんの

ファーストエッセイ集。

「そして生活は続く」



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たびたび吹き出しちゃうので、
外で読まないことをオススメします(^-^)

激しく下ネタが混じることを除けば、

かの大ヒットドラマ
「逃げ恥」で星野さんが演じたキャラクター
「ひらまささん」にもかぶる、めんどくささで、

そこがまた、魅力の一つに
なっています。


くだらないのに深遠。

だってほら
「生活」って
一番大切なのに
一番大切にするのが
難しい部分ではないですか。



中のエピソードとしては、
著者星野さんのお母さん、
「美人のようこさん」
が最高にチャーミングでラブでした💛

息子とうもろこしが小学生のうちに
これを読んで、
もっと子どもで遊びたかった!

排水口に吸い込まれる~!
と脅して
こどもに助けてもらいたかったし、

タケヤサオダケ星の王女様にも
なってみたかった!

注*ようこさんは集団生活になじめず
家に帰るたびに暗い顔をしていた
幼き日の星野源を笑かすためにわざと
こういうことをしていたのであって、
決してただふざけていただけではありません。

でも心配するんじゃなくて
笑わそうとするっていうのが
何とも言えず、いいよね~ଘ(੭´ ꒫`)੭

全国の子育て中のお母さんたち!


本書の「美人のようこさん」のように、
自分史上最強の母のオリジナルを
極めるのだ!

と言われているような
心強いエールをもらいました(๑'ᴗ'๑)

こういう軽い文章って
書くの大変だったろうなー!




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by terasumonnmoku | 2017-02-07 21:35 | 読書 | Comments(0)
10歳の男の子、
ばお君の書いた自己啓発本が気になったので、
読んで見ました(^-^)

いじめで学校に行けなくなり、
別の生き方を模索する過程で、
この本の出版を思い立ち、
自らSNSで
出版社の方に売り込んだそう!


困難がひとを育てるって、
ほんとだなって思う。

・悩みってその人の宝物で、
その人から奪っちゃいけないと思うんです。
現実って、その人に必要だから起こっていることだから。

・先に信頼する。

・「怖い」ということは、
やりたくないことではない。

・ 羨ましいは尊敬にも変わるし、妬みにも変わる。尊敬したらその人が自分の予告編になるし、自分のものになる。

などなど。
燦めくような言葉の数々が並んでいます。

これだけわけがわかっていて
わけのわからない大人に「教育」
されるのは
さぞ、つらかったことでしょう。

つぎなるばお君たちのために、
すばらしい、この感性を活かしたまま、
大人になることを望みます。


不登校を「選択」と言うには
今の日本の状況はまだ貧しすぎるから
恵まれた成長のための環境が
ばお君にあるように。

学校で学ぶ期間が終わってからが人生の本番で
子どもたちはその時までに、

基本的な人間関係のやり方と
社会適応の仕方など
生きるためのすべを身につけていないと
いけない。


だからいつかばお君が、
「幸福論」を書いた
フランスの哲学者アランのような
素敵な先生や、
明日を夢見る仲間たちに
出会えたらいいな。



10年後のばお君の作品を
ぜひ読んでみたいと思いました!



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8.見てる、知ってる、考えてる  中島芭旺(サンマーク出版)

by terasumonnmoku | 2017-01-24 23:18 | 読書 | Comments(0)
今日読んだ自己啓発本(๑'ᴗ'๑)


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このひとは
斎藤一人さんのお弟子さんらしいです。

とってもわかりやすい。
そしてセンスがいい。

なぜひとは変わりにくいのか。
ということが、丁寧に書いてあります。
自分のセルフイメージの作った
「コンフォートゾーン」(居心地よい場所)
から出るのが怖い。

だから、不幸な生い立ちの人は
「しあわせ」が見えてくると
逃げ出したくなる。
なぜならば幸福な状況は
「自分が不幸」というセルフイメージに
そぐわないから。

だめんず好きなひとが
せっかく分かれても
次々にだめな男の人に引っかかっちゃったり

親から虐待されて育った子が
長じてもなかなか親元を
離れられなかったりするのを
わたしも見てきました。

こういう仕組みなのね。

セルフイメージは変えられるので
まず肯定的な言葉を使って変えていくこと。
そして、前述の幸福が怖い子の例では
とにかく「しあわせ」な状況に
少しずつ馴れていくことが
大事と書いてありました。

徐々に慣れていくと
いつかそれが当たり前になる。

アファメーションを使い
潜在意識にも顕在意識にも
同時に働きかけよう(๑'ᴗ'๑)


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こちらは芥川賞受賞作
村田沙耶香さんの書いた
「コンビニ人間」

彼女の描く「普通の世界の住人」
がなにげに不気味おもしろくて

それ以来コンビニを見るたびに
「コンビニ人間」を思い出しています・笑。


すでにいくつもの賞を獲り
実績のある小説家にもかかわらず
週三回実際にコンビニでバイトしながら書いた。
というエピソードも楽しい♡
(クレージー沙耶香と呼ばれているらしい。
どの辺がクレージーなのか知りたい)

自閉症の人の見る世界のようでもあります。
特に主人公がコンビニを辞め
世界が意味を失ったシーンが
まるで自閉症の子が
パニック発作を起こしているみたいだった。


下の「四月になれば彼女は」は
売れっ子映画プロデューサー
川村元気さんの書いた作品。
華々しい世界の真ん中にいる人なのに、
地味で懐かしい匂いがする。
そこが気に入っています。

なぜか70年代っぽい・笑。
2016年でも2000年でも、90年でも、
80年でもない。70年代。

学生運動がしゅるしゅると収まっちゃって
どうしようもない虚無感に
支配されはじめた頃。

このひとは30代なはずなのに、なぜ?
そこがすごくおかしい。

日本の昔の歌謡曲の影響を
色濃く受けた宇多田ヒカルが
新譜を出すと
いきなりヒットチャート
第一位になっちゃったりするのと
同じようなものだろうか?




by terasumonnmoku | 2017-01-17 18:45 | 読書 | Comments(0)

臓器提供のために育てられた
クローンの子どもたちを美しく描いた


カズオ・イシグロさんの


「わたしを離さないで」という小説が
とても好きだ。




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これはイギリスで映画になり

日本でもドラマ化された。


タイトル「わたしを離さないで」

Never Let Me Goに



フランクルの「夜と霧」で、
捕らえられたユダヤ人が


死を予感しながら収容所の壁に刻んだ



「それでもわたしは人間だ」


と言う文言に共通するものを感じ

(うろ覚えですが)


このタイトルには、どんな状況下でも

最後の瞬間まで

わたしはわたしとして、

生きていく。

という非常な決意や祈りのようなものが

込められている。


それは

<個別者として自己の存在を自覚的に問いつつ

存在する人間の主体的なあり方>

=実存(大辞林)


といってもいいのではないか。


と、考えていたため、


日本のドラマの主人公たちが、

自分の執着する相手と別れるたびに
タイトル


「わたしを離さないで~」


叫ぶシーンを立て続けに見て、

非常な違和感を感じた。


違うだろう~!




もしかしたら、日本には
「実存」と言う概念が
ないのかもしれない。


人は誰かとの、あるいはどこかとの、
関係性によってしか、存在しない。



だから人間関係の失敗が

大きく決定的に響く。
関係性の失敗と同時に
自分自身の存在まで危うくなる。



と、いうようなことを考えた。


もちろん、そんなのは思い込み。

ただの認知の歪みで、


わたしたちは

「自分が何によって立つのか」を

自分の意思で、決めることができる。



臓器移植のために培養された

クローンの子どもでも、

ナチスにとらえられ

死を待つユダヤ人でも


尊厳を持って人生を生き

誇り高く生きることはできる。

死の、瞬間まで。


「ひととして」

素晴らしい存在として。

光輝く一つの高貴な生命として。


彼らにおいてすらそうなのだ。

だから当然、

そこまでの極限状態におかれてはいない

わたしたちに

できないはずなない。


死ぬのではなく、

自分を価値あるものと認め

あらわし、生きて行くこと。

それは、あたらしい未来を創り

変えていくための力だ(๑'ᴗ'๑)





以下のリンクは参考で

敬愛する労働問題の研究者である

熊沢誠先生の書かれた

映画版、ドラマ版のレビューです。




ちなみに、過労死問題に興味のあるかたは

熊沢先生の「働きすぎに斃れて」を

読んでみてね。

過労死問題が

単に研究の対象というだけでなく

生きた人間の

骨太で重厚な人間ドラマになっています。

まるでドストエフスキーの小説のよう。


あと、カズオ・イシグロさんの「日の名残り」

も純文学好きな方にはお勧め!


イギリスの貴族の家に働く執事の物語で

こちらは谷崎潤一郎の「細雪」のような

静謐な秩序と美の世界に浸ることができます。

こちらは映画も、素晴らしい~ଘ(੭´ ꒫`)



2015年にカズオ・イシグロさんが白熱教室に出た時の記事

ほんとに好きみたい・笑




by terasumonnmoku | 2017-01-13 22:14 | 読書 | Comments(0)

真理セラピスト・らくがきすと・即興ピアニスト+社会活動家(過労自死遺族/東北希望の会代表)幼少時より、生と様々な死から多くのことを学んできました。11年のセラピスト経験があり、仕事ではいのちのすばらしさについての、エナジーーワーク的なセッションやワークをしています。頭を現実的に使いながらメルヘンな世界を実現させていきたい。社会問題、スピリチュアルな仕事や宇宙のこと、日常について書いています。


by terasumonnmoku